天気アプリを使うとき、自宅や職場の位置情報を入力することに少し引っかかりを感じたことがある人は、いると思う。「ずっと追跡されてる感じがする」「どこかに送られてる気がする」。根拠のない不安かもしれないけれど、感じてしまうのは仕方がない。
カサいる?を作るとき、その引っかかりに正面から向き合うことにした。まず、常時GPSトラッキングをしない設計にした。ユーザーが明示的に「自宅」「職場」として設定した地点の座標だけを使う。アプリが動いている間ずっと位置を追うことはしない。
移動履歴は一切収集しない。「今日どこに行ったか」「何時にどこにいたか」という情報は、天気を調べるために必要ない。必要ないデータは持たない、それが設計の出発点だった。
アカウント登録を不要にしたのも、同じ理由だ。傘の判定を得るためだけに名前やメールアドレスを求めるのは筋が通らない。個人を特定する情報は要求しない。「あなたの行動履歴には興味がない」というのが、このアプリの基本的な姿勢だ。
デバイスに保存する位置情報は暗号化している。通信はすべてHTTPS経由で行われる。技術的な説明をしてもピンとこないかもしれないけれど、「設計の段階でプライバシーを考えた」という事実は伝えたかった。
位置情報を使うアプリは怖いと思っていた人に、「このアプリは違う」と感じてもらえれば、それで十分だ。