ゲームを始めたら最初の1球から理不尽に難しくて、何も打てないまま終わる——そういう体験をしたことがある人は多いと思う。挑戦する前に諦めてしまう感じ。作るときに一番避けたかったのが、それだった。
魔球BATTERのチュートリアルは、最初の数球に魔球が登場しない。速度も0.4倍以下に制限されている。「黄色く光ったらタップする」という感覚だけを、プレッシャーなく身につけてもらうための設計だ。ここで1球打てると、次が来たくなる。その最初の1球を大事にした。
練習モードも作った。スコアは記録されず、残機も減らない。苦手な魔球だけを何度でも試せる場所として用意したが、正直なところ、自分自身が一番使っている。「このボール、どうやっても打てない」と思ったときに、ここで答え合わせをする。
難易度はEASY・NORMAL・HARD・EXTREMEの4段階で、残機数もヒット判定の許容幅も変わる。EASYは「少し失敗しても続けられる」設計で、EXTREMEは「1球のミスが致命的」になる。同じ魔球でも難易度で体感が大きく変わるのは、この判定幅の差が大きい。
「理不尽に難しい」と「適度な手応え」を両立させるのは、ゲーム設計で一番難しい部分だと思っている。簡単すぎると面白くない。難しすぎると試す気も失せる。EASYで楽しく打って、気が向いたらNORMALに上げてみる——その段差を小さくすることにこだわった。
初めてプレイする人が、最初の3球のうち1球でも打てたらいい。その1球が「もう1回やってみよう」につながる設計を、ずっと意識している。